水彩画教室Pastel(パステル)ワンポイントレッスン

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水彩画の描き方 ワンポイントレッスン(2015年11月号掲載分)

色彩で魅せる水彩画 - 進出色を使いこなす -

秋は赤や黄色を使った紅葉の風景画や静物画が楽しいですね。今回のワンポイントレッスンでは、紅葉などを描く際に知っておきたい「進出色」についてお話します。


進出色と後退色を理解しよう!

色には、前方に飛び出て見える「進出色」と後ろに下がって見える「後退色」があります。信号で使われる赤色や黄色は進出色で、人の目をよく引きます。絵を描く時にも意識的に赤色や黄色の配置や分量を考えてみることで、目立たせたいところ・そうでないところのコントロールをする事ができます。
進出色と後退色 絵のヒント

進出色
・赤・澄・黄などの暖色系 ・明るい色(明度が高い) ・鮮やかな色(彩度が高い)

後退色
・青・青緑・青紫などの寒色系 ・暗い色(明度が低い) ・くすんだ色(彩度が低い)

 進出色と後退色を調整する
画面の端っこや、脇役に強い赤や黄色が入っていると悪目立ちしてしまいます。脇役に使う場合は、薄くしたり濁らせるなど少し抑えめに。逆に主役は少し鮮やかめに塗るとしっかり目立ってくれます。


絵画の色彩 背景と主役の組み合わせ

また、進出色の中でも背景の色との組み合わせによって見え方が変わります。例えばまわりが明るいと赤と黄色では赤の方が強く見えるのですが、まわりが暗いと赤も暗く見え全体が暗くなります。暗い中では黄色の方が目立ちます!少し頭においておくだけで、見せ方が良くなるのでぜひ覚えておいてくださいね。

 進出色を意識した配色 水彩画
上の2つの絵は構図が同じですが、@は進出色を意識した描き方をしました。
主役の木と手前の地面が鮮やかでよく目立ちます。

Aは空や山が鮮やかで色も濃くしてしまったため、主役の木とケンカしてしまっています。元のモチーフの色や濃度を忠実に再現することも大事ですが、主役が活きるよう少し意識して描くのもオススメです。






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進出色と後退色
明度と彩度 暖色と寒色

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