水彩画教室パステル ワンポイントレッスン

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水彩画の描き方 ワンポイントレッスン(2012年9月号掲載分)

地と図で魅せる水彩画 - 地と図を意識してみよう -

皆さんは「ルビンの壷」というだまし絵を見たことはありますか?
これは黒いシルエットを形として見ると壷に見えますが、白いシルエットを形として見ると人の横顔に見えるという有名な絵です。水彩画などの絵画を描く場合にこのルビンの壷の考え方を応用すると、普段とはまた違った描き方に出会うことができます。

地と図でみせる水彩画

それでは、次に下にある2枚のコスモスの絵を見比べでみましょう。

1はコスモスの中を描き込んで花びらの質感や色味を追求しています。2は花びらや茎はあっさりとしか塗らず、空の青さや下に茂る緑でコスモスの形を浮き出させています。このコスモスの形の中(図)を描き込むか、形の外(地)を描き込むかでかなり印象が違ってきますね。どちらがいいという事はありませんが、どちらも状況によって使い分けることで絵の表現が広がります。例えば、色が薄いモチーフやシンプルで描き込みにくいモチーフを描く時は2の地を描く方がやりやすいです。逆に色が濃いモチーフやでこぼこしたものなど特徴のあるモチーフは1の図を描くとやりやすいです。

コスモス 水彩 描き方

1は花そのものを楽しんで描いているように見えます。2は花にあたる光やまわりの空間を意識して描いているように見えます。このように何を見せたいかで表現を変えてみましょう。

 


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